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人生今後とも楽しく生きるための糧


by sinsama2
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2005.7.9 ブッダの人と思想  17

 前回は、苦行中のブッダが、悪魔の誘惑に打ち勝つくだりでありましたが、ブッダはその後には苦行を離れることになるようです。

 著者曰く「苦行は、心身を浄化するという意味では有効であったといえましょう。ブッダが苦行を離れたのは、苦行が無駄であったからではありません。後世、ブッダは苦行を捨てたことを強調されますが、苦行が無駄であったのではなく、苦行の限界を知り、苦行を卒業したのでした。」

 どうも、体をいくらいじめたおしても、人間本人の体が元なのでしようなー 苦行で死んでしまっては、悟りを開くと言っても、意味ないです!でも、精神修養をする意味では、ある程度の苦行は必要なんでしょうなー

 初期仏典「スッタニパータ」には、悪魔が次のような言葉を残して、ブッダのもとを去って行く様子があります。

 「われは7年間もブッダに、一歩一歩ごとにつきまとうていた。しかも、よく気をつけている正覚者には、つけこむ隙を見つけることができなかった。鳥が脂肪の色をした岩石の周囲をめぐって(ここに柔らかいものが見つかるだろうか?味の良いものがあるだろうか?)と言って飛び回ったようなものである。そこに、美味が見つからなかったので、鳥はそこから飛び去った。岩石に近づいたその鳥のように、われらは厭いてブッダを捨て去る。」
 
 著者曰く「ここに登場する悪魔ナムチは、リグ・ヴェーダなどに登場してくる悪魔で、インドラ神と戦って破れた悪魔であります。・・・・・・・ブッダのもとに出現したナムチは、ブッダの迷いであったことは当然ですが、見方によっては、旧来のバラモン教の価値観の攻撃であったとみることも必要でしょう。」

 何事にも、世の中は、新しいことを試みようとすれば、必ず現在の主流勢力からの攻撃を受けることは、現在においても変わらないようであります。それを、撥ね返しての行動には、相当のパワーが必要であります。我々、身近の社会においても同じようなことが言えるのでは、と思う今日この頃であります。
by sinsama2 | 2005-07-09 10:27 |