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人生今後とも楽しく生きるための糧


by sinsama2
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2005.3.26 おばかな昔話

 昔、昔ある山寺に、「緒珍」という小坊主がおりました。緒珍は、小さな頃から毎日毎日、真面目に仏道修行に励んでおりました。緒珍は、寺の掃除や寺の住職を始めとした僧侶の食事を作ることを日課としておりまして、毎日、毎日せっせと、それはそれは真面目に過ごしておりました。

 ある日のことです。お寺で、ふもとの村の檀家の法事が執り行われまして、庭先から掃除をしながら、ちらりと見ておりました「緒珍」に、ビビビーと電流のような衝撃が走ったのです。その原因は、法事の席におりました、とても可愛らしい女の子のことでした。

 どうも、緒珍は、初めての「恋」をしてしまったのでしょうか。それからというもの、緒珍は、毎日、毎日、あの女の子の事ばかり思うようになってしまいました。切ない、切ない気持ちが、緒珍に忍び寄りました。

 たまらなくなった緒珍は、お寺の、これはとても優しい和尚さんに相談することにしました。
緒珍・・・「この間の法事の中におりました、女の子のことが、毎日思い出されます。その事を思うと胸が苦しくなります。苦しくてしょうがありません!」と・・・・・
和尚・・・「ワハハ!そうかそうか・・・緒珍も、少しずつ大人に近づいたということじゃ。緒珍も恋をする年齢になったものじゃのう!では、こういうことにしよう。あの女の子は、ふもとの庄屋さん家の親戚で、浦島真理亜という名前の女の子でのう。とても気立ての良い子じゃよ!」

緒珍・・・「1日でも結構です!ふもとの村の真理亜さんに一目でも合いたい!出きればお話したい!出きれば手をつなぎたい!もっと出きれば口吸いを!もっと出きれば・・・・・」
和尚・・・「ばっか者~!と言いたいところじゃがのう。お主は、正式な僧ではないしのう!元々身よりの無いので、寺で引き取った身じゃ!そうそう、ふもとの浦島家に届け物があるでのう。一つ届け物をしてくれないか。名前もさずけようではないか。恋次郎という名はどうじゃ!」

緒珍・・・「和尚様、ありがとうございます。それに、名前まで頂けるなんて感激です!」

 ということで、緒珍は、大きな荷物を抱え、ふもとの浦島家に向いました。無事、ふもとの浦島家にたどり着き、玄関に出てきたのは、あの真理亜ちゃんではあ~りませんか。緒珍は、顔を真っ赤にしてこう言いました。

緒珍・・・「山寺から届け物を持ってきました、緒珍恋次郎です!受け取ってください。」
真理亜・・・「それはそれは、ご苦労様でした。」
緒珍・・・「一目見たその日から、真理亜さんに夢中になってしまいました。私とお散歩でもしてくれませんか?」といきなり切り出す、緒珍でありました。
真理亜・・・「あなたのような、変態のような名前、大嫌い!すぐに帰って!」
緒珍・・・「???????」

 緒珍の、悲しそうな後姿でありました。

 では、なぜ「変態」扱いされたのでしょうか?「緒珍恋次郎」という名前です。この名前を、大きな声で、3回続けて叫んでみましょう
 間違いなく、あなたは変態です!

 この物語は、あくまでフィクションであり、実在の人物は存在しないことを申し添えます。
by sinsama2 | 2005-03-26 11:06 | その他ボヤキ等